応募数100件の壁を超える6つのルート

mo4ma
17.02.25 02:53 PM - コメント
国内で開催されている大賞やコンテストの多くは、応募数が100件に満ちません。初開催で認知度の低い表彰事業に限らず、回を重ねる表彰事業も例外で無く100件の壁に突き当たっています。

今回は、応募数を増やし表彰事業をより価値のあるものにする6つのルートをご紹介します。
* もちろん、100件に関わらず表彰制度の価値向上、普及促進に応募件数をさらに増やしたい方々にもご参考にして頂けます。
質の高い賞品は、優秀な応募者を引きつけ、表彰制度の競争性や応募意欲を高めます。また、表彰制度の名声と知名度を向上させ、メディアの注目を集める効果もあります。ユニークで価値ある賞品を提供することで、他の表彰制度との差別化が図れ、応募者の継続的な卓越性の追求を促進します。

この具体例として「NEDO懸賞金活用型プログラム」の「NEDO Challenge, Satellite Data for Green Earth」(賞金:1,000万円、応募数:67件)や東京都主催のTOKYO STARTUP GATEWAY(TSG) (特典:メンター制度、事業支援プログラム等、応募数:3,317件)が挙げられます。

両者における応募数は、応募の難易度と高い相関性があると推察されます。賞金と特典は、応募者の立場から応募動機と応募ROI(応募活動と成果)のバランスに留意する必要があります。
ソーシャルメディアを表彰制度に組み込むことで、応募促進や注目度の向上が期待できます。視覚的に魅力的なコンテンツ、例えば過去や現在の応募者の写真やイベント映像を活用することで、表彰制度への関心を高められます。応募者自身がこれらのコンテンツを共有できるようにすることで、さらなる拡散が可能です。

ターゲット広告を活用して特定のユーザー層にリーチし、独自のハッシュタグを作成して応募者にコンテンツの共有を促すことで、表彰制度の認知度と関連情報の追跡性を向上させることができます。また、ユーザー生成コンテンツや舞台裏の情報を共有し、アンケートやライブ配信などのインタラクティブな機能を活用することで、応募者とのリアルタイムな交流と興奮を高めることができます。

国内の表彰事業が運営するFBやX、YouTube等のソーシャルメディアは、フォロワー数や視聴数は少なくハッシュタグ、シェアなどの活用が乏しい状況です。運営を刷新し、ソーシャルメディアのインタラクティブ性やコミュニティ性を活かすことで費用対効果の高いプロモーションが可能です。

応募内容(作品)のギャラリー展示(掲載)は、ウェブサイトの強力なマーケティングツールとして機能します。ギャラリーを通じて表彰制度を宣伝することで、サイトへのトラフィックを効果的に増やし、訪問者がサイト内で過ごす時間を延ばすことができます。魅力的で情報豊富なコンテンツにより、訪問者は過去および現在の参加者や受賞者の作品を閲覧し、サイトとの関わりを深めます。これにより、検索エンジンがサイトのコンテンツやページに対する訪問者の関心度を評価する際に有利に働きます。

ギャラリーは、表彰制度とその評判を宣伝するマルチメディアが豊富なリソースセンターとして機能し、表彰の終了後もリンクやトラフィックを引き寄せコミュニティの構築と関与を促進し、ソーシャルメディアやニュースレターを通じて、オフシーズンでもアワードコミュニティを維持できる効果的な方法です。

業界で高い信頼性を持つ表彰制度では、応募費を設定することで応募数が増加する場合があります。一方、新設や知名度の低い表彰制度では、応募費が応募数の減少を招く可能性があります。そのため、潜在的な応募者が応募費を負担する意欲があるかを慎重に検討することが重要です。

表彰制度に応募費を設定する際は、以下の点を検討する必要があります。
  • 提供価値の評価: プログラムが応募費に見合う価値を提供しているか
  • ブランドと業界での地位: ブランドの認知度や業界内での地位が、応募費を正当化できるか
  • 応募者数と質への影響: 応募費が応募者の数や質にどのような影響を及ぼすか

応募費を設定しつつ応募数を増やすための戦略として、以下の方法があります。
  • 割引の提供: 複数のカテゴリに応募する応募者に対して数量割引を提供
  • 早期応募割引: 指定した日付までに応募した応募者に早期割引特典を提供
  • 応募特典: 審査結果に関わらず応募者全員に応募特典(参加バッチ、リピート割引等)を提供

これらの戦略を組み合わせることで、応募費を設定しながらも応募数の増加が可能です。


受賞作品を展示会に出品する一部の表彰制度を除き、いまだ多くの表彰事業は応募費が無料ですが、表彰事業の収益源を多様化し持続的な成長を目指す上でも応募費の有料化は重要なテーマです。
フィードバックは、表彰プログラムにおけるパフォーマンス評価の重要なツールです。その提供方法や言葉遣いは、応募者の今後の意欲に大きく影響します。
建設的かつ具体的であり、応募作品の長所と短所、改善点を明確に示した効果的なフィードバックは、応募者にとって有益であるだけでなく、プログラムの成長と評判向上にも寄与し、再応募の大きな原動力となります。

いまだ多くの表彰制度は、評価基準が明確でなく、審査結果がフィードバックされていません。フィードバックするためには透明性、公平性の高い審査プロセスとフィードバックノウハウ、そして効率的にフィードバックできるシステムが不可欠です。
論功行賞的な表彰制度は例外に、応募者にとって表彰制度は、応募内容の評価を得、それを次の改善、成長に役立てる重要な機会であり、審査結果のフィードバックは、応募者のニーズに応え応募を増やすカギとなります。

応募プロセスの改善には、紙や電子メールを使わない安全かつスピーディなオンライン応募が推奨されます。ソーシャルアカウントやシングルサインオン(SSO)の登録・ログインを用意し、アクセスしやすいエントリーフォームと適切なガイダンスにより、優れた応募体験を提供することで応募数の増加が期待できます。

審査プロセスの以下のタスクを改善、合理化することで表彰制度の拡大と質の向上が可能になります。
  • 割り当て:事前定義された基準に基づき、応募作品を審査員に自動的に割り当て、作業負荷を均等に分散
  • 匿名化:応募作品を匿名化することで、審査時の偏見を防ぎ、公平性を確保
  • AI・盗作検出:AI検出や盗作検出機能により、応募作品の独創性を迅速に評価
  • 採点ツール:一貫した評価基準を提供し、応募作品の評価を自動化
  • 審査方式:予選審査で大量の応募を迅速に評価し、投票審査では一般投票を実施
  • フィードバック:審査員はコメントを残し、応募者にフィードバックを提供
表彰事業運営をデジタル化することで、すべてのプロセスを一元的に管理し、運営の大幅な効率化、業務品質の向上から、積極的に応募数の増加と審査体制の強化に取り組めます。
3/5(水)17:00 - 17:45に当テーマのZoomミーティングをPeatix(2/19告知掲載)で開催します。
お気軽にご参加ください。

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